番外編『ガールズトーク』(オールドファッションカップケーキ)と作者インタ収録「このBLがやばい!2021年度版」

番外編『ガールズトーク』(オールドファッションカップケーキ)と作者インタ収録「このBLがやばい!2021年度版」

酔っぱらった野末さんとは、こんなにも、こーんーなーにーもっ、小悪魔なものなのか!!!外川、生きろぉ!

↑「このBLがやばい!2021年度版」に収録されている『オールドファッションカップケーキ』番外編「ガールズトーク」を読んだ率直な感想。現時点で発売されている単行本や電子版には未収録の短編なので、ご紹介。

番外編『ガールズトーク』、作者インタビューなど掲載

まず作品説明が2ページ。そして…

佐岸左岸先生のインタビュー 6ページ

  • タイトル『オールドファッションカップケーキ』の由来(意味)
  • 野末や外川のモデルの有無
  • 洗練された絵を描く上でのこだわり
  • BLを書く上でのこだわり

など、原作コミックのいくつかのコマと共に、丁寧なロングインタビューが6ページにわたって掲載されています。

繊細なディテール。人物がいなくても語るコマ。

私もこの作品が持つ、人物がいないのに描かれたものが語る間がすごく好きです。人も台詞もないところから何を読み取るか、読み取れるかを探るのがすごく楽しくて、佐岸左岸先生の答えに激しく同意しまくりでした。

実写ドラマでも、例えば林立したビールの空き缶や久々に火を点けたはずのタバコの吸い殻などが野末の動揺を如実に物語っていて(地上波とTVerでは全部カットされてしまっていたのが残念。尺の都合上仕方がないと分かってはいても暴れたくなりました)、監督が意識されていたかどうかは分かりませんが、「間」が大切にされていたと思いました。

佐岸左岸先生の感覚が、外川の在り方に反映されているように思います。もちろん、野末や柿沼達にも。

インタビューを読んで、本編を読み返すとまた味わいが一段落深くなりました。

番外編『ガールズトーク』

外川が暴走する前の、「アンチエイジング」「ガールズトーク」を楽しんでいる時期のお話。

お酒が入った野末さんのタチの悪さは、他の番外編でもよぉぉぉぉく分かるのですが。

これね…外川がほんっとに、この上なく、心の底から可哀そうで。

ガールズトークを最初に仕掛けたのは外川だったとは言え。自業自得というには、ちょっと野末さんがヒドすぎる(苦笑)

外川…このあと酔った野末さんを家まで送るんですかねぇ…タクシーに乗せてさよならですかねぇ…

いずれにせよ、、、、生・き・ろ!という言葉しか、外川に手向けるものが浮かばない!

いいんですよ。最終的にはハッピーエンドですしね。想いは伝わるし、想いは実るし。

これだけ振り回しまくったのなら、思う存分喰われてろ、とも思います。外川はそれでもアレやコレやと自制の日々なのでしょうけれど。特に最初の2ヶ月とか。

2ページの番外編なのに、短く感じない『オールドファッションカップケーキ』マジックでした。

実写ドラマ版のキャストで脳内変換するのもあり。外川の「#$$&%#$!!!!」な反応って、「じゃあ、身体で払おうか」と言われた時に近くなるのかも(勝手な想像)。